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2014年12月28日日曜日

AKG K612 PRO レビュー - 技術的にもサウンド的にもAKGらしさを備えたモデル

AKG
上位機種性能を受継ぐオープンエア型ヘッドホンエントリーモデルAKG K612 PRO オープンエアー型...

上位機種性能を受継ぐオープンエア型ヘッドホンエントリーモデルAKG K612 PRO オープンエアー型...
価格:15,556円(税込、送料込)

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K612 PRO
開放型らしい自然な空間性。
AKGらしいサウンドを高CPで手に入れられるモデル

初めにただひとつ弱点を述べておくと、本機はヘッドホンアンプのパワーはそれなりに要求する。それが足りないと単純に音量も確保しにくいし、低域の押しも抑えも甘くなる。その力があるアンプをお持ちであればそれでよいし、そうでない場合は本機自体がお手頃価格なぶん、その余裕をアンプへの投資に回すのもよいだろう。それをクリアすれば、本機のサウンドは見事だ。

上原ひろみさんのピアノ・トリオのアグレッシブ演奏では、ドラムスの太鼓の太鼓らしい感触、タイトすぎずボワンともせず素直な太さでの抜けが印象的。多弦エレクトリックベースの低音も膨らませずに沈み込ませ、その音程感等も明確。ディープなドライブ感を出してくれる。

高域のシンバルは十分に描き込みながらも繊細にしすぎない。音色の質感まで伝わってくるのだがその質感を細やかにしすぎず、シンバル表面の金属的なざらつきも生々しい。この表現によってこのトリオが持つロックのニュアンスがより生きている。ライドシンバルの音色の芯の金属の粘り気を感じられるのもポイントだ。

それと似た要素はポップユニット相対性理論を聴いても感じられ、エレクトリックギター独特の「ざっくりとした艶やかさ」もうまく表現してくれる。リズムセクションの抑えの効いた、それでいておとなしすぎずしっかりドライブする感じも同じくだ。ジャズ~ロックまで幅広く対応できると確認できる。

その相対性理論の女性ボーカルの感触もよい。ウィスパー成分の多い声のその成分を柔らかく細やかにはしすぎず、少し掠れさせて耳に引っかからせる歌い回しも堪能できる。そしてひとつひとつの音像をやや大柄に描き出しつつ、しかし音場内で密集した感じにはしない、開放型らしい自然な空間性。この部分のAKGらしさもやはりしっかり備えている。

シンバルやギター、声の感触は上位モデルだともう少し整えた感じになり、もちろんそれはそれで魅力的だ。しかしロック的な手触りを好む方だと「K612 PROのこのあたりがちょうどよい塩梅だ」と感じることもあるかと思う。

ということで「コスト/AKGらしさ比の高さ」「ロックにも対応な手触り感」といったところが僕からの「K612 PRO」推しポイント。そこに引っかかってくれた方は機会があればチェックしてみてほしい。
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