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ねじれた家に住む心のねじれた老人が毒殺された。根性の曲がった家族と巨額の財産を遺して。状況は内部の者の犯行を示唆し、若い後妻、金に窮していた長男などが互いに疑心暗鬼の目を向け合う。そんな中、恐るべき第二の事件が…マザー・グースを巧みに組み入れ、独特の不気味さを醸し出す女史十八番の童謡殺人。
感想
人の所業とは思えぬ“巧妙な殺人”を前に、登場人物たちは狭い世界でつながる身内であり、容疑者は全員が関係する人であり、身内の中で疎まれているもの・嫌われているもの、行動・発言・思想に問題があるものなどに嫌疑がかかっていきます。
隠されていた各々の本心がつまびらかにされていき、読者を作品世界にぐいぐい引き込んでいくストーリー運びは見事です。
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