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2018年9月4日火曜日

サエク“STRATOSPHERE”DI 「G-1/BNC-1」レビュー♪

SAEC
OPPOのユニバーサルプレーヤー「UDP-205」をエソテリック「K-01X」のDAC部へDIG-1でつなぎ、CDの再生音を聴く。最新仕様にアップグレードしたK-01Xを高品位なD/Aコンバーターとして活用することで、UDP-205のグレードアップを図ることが狙いだ。UDP-205もES9038PROで構成した高性能なD/A変換回路を内蔵するが、K-01XS相当にアップグレードしたK-01XはAK4497をチャンネルあたり8回路用いて高精度なD/A変換を行うなど、ハイエンド機ならではの贅沢な回路が自慢。

 

■DIG-1を聴く - 立ち上がりのスピードが速くなりにじみのない音を聴かせてくれる

ガラティの『シェイズ・オブ・サウンド』は3つの楽器の位置関係が立体的に浮かぶアコースティックな空間描写が聴きどころだ。ピアノ、ドラム、ベースそれぞれの音像に3次元の広がりがあり、しかも互いの響きが空中でぶつかり、溶け合う様子まで鮮明に描き出している。ケーブルを変えた効果は一音一音の勢いと立ち上がりのスピードに現れ、DIG-1で聴くと音が進む速さがわかるほど生々しくなった。たとえば、シンバルにスティックが当たるポイントが鋭いフォーカスで定まり、時間的なにじみもない。

ピアノは旋律がなめらかにつながるが、リズムにアクセントを刻む高音は輝きのある強い音で耳にダイレクトに届く。見通しの良い録音ということは前からわかっていたが、DIG-1を用いたデジタル接続であらためて聴くと、ミュージシャンと聴き手の間に介在していた余分なものが一掃されたような見通しの良さが実感できる。

ネルソンス指揮ボストン交響楽団によるショスタコーヴィチの交響曲第4番でも低音楽器と金管楽器のアタックの力強さが際立ち、鋭角的なリズムの特徴が浮かび上がってきた。この演奏と録音のアプローチは、オーケストラの量感やスケール感を低音の重さや太さだけで引き出すのではなく、素早く立ち上がる音の勢いと余韻の広がりで表現することを狙っているようだが、その意図を再生音から自然に聴き取ることができる。

各パートのセパレーションの高さやソロ楽器のにじみのない音像も特筆に値するが、そうした空間的な分解能の高さだけでなく、一音一音の輪郭と立ち上がりの波形が曖昧にならない時間的な精度の高さにも注目すべきだろう。

ダニエル・ロザコヴィッチの最新アルバムからは、奏者の息遣いや録音会場の空気感など、楽器の音以外の情報まで精妙に再現する雰囲気が伝わってきた。特に無伴奏ヴァイオリンのためのパルティータ第2番では弓の速さや勢いなど、実際に楽器から出てくる音と関連する弓の動きや余韻の広がりが目に見えるような臨場感があり、ヴァイオリニストとの物理的な距離が近くなったと思える変化が生まれた。

前半の協奏曲はオーケストラとヴァイオリンが重なるフレーズでも独奏の旋律が軽やかに浮かび上がり、その後にステージの上で両者が柔らかく溶け合う感触を味わうことができる。比較用に用意した同軸ケーブルではそうした両者の関係をここまで立体的に引き出すのは難しく、ヴァイオリンの最高音域の音色が硬くなることがあるが、DIG-1の独奏ヴァイオリンは音色に潤いがあり、鋭い高音にもささくれ感がなく、まっすぐに音が伸びていく。

付帯音が少ないというDIG-1の長所はヴォーカルとベースのデュオ、ムジカ・ヌーダの曲でも明らかだ。フォーカスがきれいに合ったヴォーカルは高い音域まで音色がくもったり硬くなることがなく、ベースの強いピチカートと重なっても発音が緩まず、密度の高い音がどんどん前に出てくる。ベースはどの音域にも余分な音がまとわりつかず、リズムの切れが鋭い。

 

■クロック導入の効果をより引き出してくれるBNC-1

次にエソテリックのマスタークロックジェネレーター「G-01X」を用意し、K-01XにBNC-1で接続してディスク再生を行った。

G-01Xは周波数精度がきわめて高いルビジウム発振器を内蔵し、K-01Xなど複数のデジタルオーディオ機器(最大8台)に多様な周波数のクロック信号を供給して再生音の純度を高める役割を果たす。対応機器の多い10MHzの正弦波クロック信号に加えて、44.1kHz/48kHzの各周波数系列の1、2、4倍及び最大512倍のクロック信号も供給できるため、組み合わせる機器ごとに最適なクロック信号を選ぶなど、選択肢はかなり広い。K-01Xとの組み合わせでも10MHzに加えて176.4kHzや192kHzなど信号の基本サンプリング周波数の4倍に相当するクロック信号も供給可能だ。

マルティン・フレストの新録音からメシアン『世の終わりのための四重奏曲』をK-01XとG-01Xの組み合わせで再生すると、K-01X単独で再生したときよりも音が消えたあとの静寂が一段階深みを増し、思わず息を潜めたくなるほどの緊張感に包まれる。まさに「空気がピンと張り詰めた」という表現が当てはまる独特の空気感、無音よりも静かに感じるほどだ。クラリネット、ヴァイオリン、チェロ、ピアノ4人の奏者の間のフレーズと呼吸の受け渡しも精妙そのもので、どの楽章からも特別な集中度の高さが感じられた。

クロック精度が上がると空間再現が向上し、楽器同士の遠近感やホールトーンの広がりが改善する効果を経験することが多い。G-01XからBNC-1を介してクロックを供給するアドバンテージもそこにあり、ショスタコーヴィチの交響曲のサウンドステージの広さと3次元空間の広大なパースペクティブはまさに未体験の領域と呼ぶにふさわしい。比較用に用意したBNCケーブルでも奥行きは深まるが、左右と高さ方向への展開という点ではBNC-1の方が余裕があるように感じた。

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